teppay(テッペイ)の決済音は消せるのか?ネーミング論争の真相を徹底解説
2026年秋、JR東日本とPASMO協議会が共同で新しいコード決済サービス「teppay(テッペイ)」をスタートさせます。モバイルSuicaやモバイルPASMOに統合される形で提供されるこのサービスは、新規アプリ不要という利便性で注目を集めています。
しかし発表直後、ネット上では「てっぺい」という名前への違和感や、決済時に鳴る「てっぺい」という音声についての議論が沸騰しています。一体なぜこれほどまでに話題になっているのでしょうか。
【2025年11月最新情報】決済音「てっぺい」消音機能の実装を調整中
2025年11月下旬、JR東日本は利用者からの多数の意見を受け、teppayの決済音に関する仕様を再調整する方針を明らかにしました。当初はブランド認知を重視して消音不可の可能性が示唆されていましたが、正式版では消音機能が実装される方向で調整が進んでいます。
また、ネーミングへの批判については、「親しみやすさと覚えやすさを重視した結果」と改めて説明があり、商標登録出願中のため名称変更は行わず、サービスの定着を通じて理解を求める方針が示されました。消音機能の実装により、「レジで恥ずかしい」という心理的ハードルは大幅に下がると期待されています。
重要なお知らせ
この記事で紹介する情報は2025年11月時点のものです。teppayの正式リリースは2026年秋以降を予定しており、決済音の仕様や機能詳細は今後変更される可能性があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。
teppayとは?基本情報をおさらい
teppayは、SuicaとPASMOという日本を代表する交通系ICカードが展開する新しいコード決済サービスです。既存のモバイルアプリに統合される形で提供されるため、利用者は新たにアプリをダウンロードする必要がありません。
サービス開始予定
サービス開始予定
(上限あり)
teppayの名前の由来
JR東日本によると、teppayという名称は「Travel(移動・旅)」「Easy(簡単)」「Partnership(つながり)」という3つの価値の頭文字と「pay」を組み合わせたものです。鉄道を軸にした利便性の高い決済サービスを目指すという意図が込められています。
ネット上で巻き起こるネーミング論争
サービス内容そのものは高く評価されているにもかかわらず、「teppay(テッペイ)」という名称については賛否両論が巻き起こっています。ITmedia MobileやYahoo!ニュースのコメント欄では、約100件近い意見が寄せられ、利用者の率直な反応が明らかになっています。
以下は、これらのコメントや各種SNSでの投稿を筆者が分析・分類した結果です。
批判的な意見
- 人名のように聞こえて違和感がある
- レジで声に出すのが恥ずかしい
- 実在する「哲平さん」「鉄平さん」がからかわれる懸念
- 「デビュー戦」でレジで断られたら二度と使えなくなる
- アルファベット表記だと「てっぱい(撤廃)」とも読める
- 使いたい気持ちが名称発表で急落した
肯定的な意見
- 鉄道+Payと分かれば納得できる
- PayPayも最初は恥ずかしかったが慣れた
- すぐに慣れる、ミャクペイと同じ
- 「コード決済で」と言えば通じるので問題ない
- ツッコミどころがある方が覚えてもらえる
- 擬人化しやすく忘れにくい
人名との類似性が生む懸念
最も多く指摘されているのが、「てっぺい」が実在する男性名として一般的であるという点です。全国には哲平、鉄平、徹平という名前の方が多数存在しており、決済ブランドとして全国展開されることで、当事者がからかいの対象になる可能性を心配する声が上がっています。
ネット上では元プロ野球選手の鉄平さんや、芸能人の有田哲平さん、架空のキャラクターである渋谷哲平さんなど、実在・架空を問わず「てっぺい」という名前の人物が次々と想起されています。
レジでの「デビュー戦」への不安
利用者から特に多く寄せられているのが、実際のレジで使う際の心理的ハードルについての声です。
ドキドキしながら「テッペイで!」と言って、レジで「は?」と返されたら二度と立ち上がれなさそう
この心情は多くの利用者に共感され、新サービスへの期待が名称発表後に急落したという声も上がっています。ただし、「コード決済で」「バーコード決済で」と言えば通じるため、実際には名称を口に出さずに済む可能性もあります。
「慣れ」が解決するという楽観論
一方で、PayPayなど、当初は違和感があった名称でも定着した事例を挙げ、「すぐに慣れる」という意見も多数見られます。
実際、PayPayも登場当初は「ペイペイって何?」「恥ずかしい」という声がありましたが、現在では広く受け入れられています。また、大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」も当初は賛否両論でしたが、次第に親しまれるようになった例があります。
なぜ「teppay」という名称になったのか
JR東日本とPASMO協議会による共同サービスという背景が、このネーミングに大きく影響しています。中川晴美常務の説明によれば、サービス名には次の3つの価値が込められています。
利便性を高める
扱いやすい
つなぐ
公式の由来とネット上の解釈のギャップ
公式には「Travel」「Easy」「Partnership」の頭文字(t・e・p)と「pay」を組み合わせたとされていますが、多くの利用者は「鉄道Pay」を略して「テッペイ」と理解しています。実際、響きからは「鉄(てつ)」や「鉄道」が自然に連想されるため、公式の説明よりも「鉄道決済」という直感的な理解の方が浸透しやすいと考えられます。
この「公式由来」と「利用者の直感的理解」のズレが、ネーミングへの違和感を生んでいる一因とも言えるでしょう。
SuicaでもPASMOでもない中立的な名称
ネット上では「Suicaとも、PASMOとも全くかすりもしないネーミングにすることで、対等な関係性を表しているのでは」という指摘があります。この見方は的を射ており、どちらか一方のブランドに寄せてしまうと、もう一方の事業者や利用者から不公平感が生まれる可能性があります。
交通系決済という共通点を持ちながらも、既存ブランドとは独立した新しい決済サービスとして位置づける必要があったため、「teppay」という新造語が選ばれたと考えられます。
他の候補はなかったのか?
ネット上では「トレインPay(略してトレPay)」「交通Pay」など、代替案も提示されています。しかし、長すぎる名称は略されてしまい、短すぎる名称は意味が伝わりにくいというジレンマがあります。
「鉄道Pay」を略して「鉄Pay(てっぺい)」という発想自体は自然で、語呂も悪くありません。問題は、それが人名として実在するという偶然の一致にあると言えるでしょう。
ネーミング以上に議論を呼んでいるのが、決済完了時に鳴る「てっぺい」という音声です。発表会場では大きな決済音が響き渡り、参加者に強い印象を残しました。
試作版では消音が可能だった
発表会で配布された試作端末では、通知音量を下げることで決済音を消すことができました。しかし、JR東日本のマネージャー小澤達氏は、正式版での仕様はまだ調整中であると述べています。
JR東日本の見解
小澤氏によると、決済音を鳴らす目的は以下の2点です。
1. ブランド認知の向上:「耳残り」する音声によってteppayの存在を印象付ける
2. 加盟店への通知:店舗側が決済完了を確認できるようにする
ユーザーからの消音要望については「声を踏まえたい」としながらも、他の決済サービスと同様にブランド認知を重視する姿勢を示しています。
PayPayとの比較
コード決済の先行サービスであるPayPayでは、利用者が決済音を消すことができない仕様になっています。PayPay広報は「決済完了をユーザーと加盟店が確認できるように鳴らしている」と説明しており、teppayも同様の方針を取る可能性があります。
| 項目 | PayPay | teppay(試作版) | teppay(正式版) |
|---|---|---|---|
| 決済音の有無 | あり(ペイペイ) | あり(てっぺい) | あり(てっぺい) |
| 消音設定 | 不可 | 可能 | 可能となる見込み (利用者の声を受けて調整中) |
| 音を鳴らす目的 | 確認・ブランド認知 | 確認・ブランド認知 | 確認・ブランド認知 |
| 音が鳴るタイミング | 決済完了時 | 決済完了時のみ | 決済完了時のみ |
利用者が気にすべき3つのポイント
利用前に押さえておきたいポイント
- 決済音の最終仕様は2026年の正式リリース時に確定される
- 試作版で消音可能だったからといって正式版でも可能とは限らない
- ブランド認知と利用者の声のバランスをJR東日本が調整中
- バーコード読み取りでも店舗スキャンでも決済音は鳴る仕様
- レジで名称を言いにくい場合は「コード決済で」と伝えれば通じる
- SuicaとPASMO間の残高送金が可能になる初の試み
- 商標登録出願中のため改名の可能性は低い
- 公共の場での利用時に音が気になる方は続報をチェック
コード決済そのものへの疑問の声
ネーミング以外にも、「そもそもコード決済自体が不要では?」という根本的な疑問が利用者から投げかけられています。
Suicaのタッチ決済で十分という意見
「Suicaの上限を上げてくれるだけで良かった」「タッチ決済の手軽さと速さがSuicaの利点なのに、わざわざバーコードを表示するのは面倒」という声が多数寄せられています。
確かに、Suicaのタッチ決済はスマホを取り出してかざすだけで完了します。一方、コード決済はアプリを起動し、決済画面を表示する必要があるため、利用者からは「かえって手間が増える」との指摘があります。
QR決済の飽和状態
「PayPay、楽天ペイ、au PAY、d払い、メルペイなど、QR決済はもう飽和状態」「10年前なら覇権も狙えたかもしれないが、今さら新規参入して使われるのか」という慎重な見方もあります。
ただし、JR西日本が展開する「wesmo!」など、地域や交通系に特化した決済サービスの事例もあり、Suica・PASMOという累計1億枚を超える巨大ユーザー基盤を持つteppayには、一定の優位性があると考えられます。
サービスの強み
teppayの最大の特徴は、既存のモバイルSuica・モバイルPASMOアプリに統合されることです。新規アプリのインストールが不要で、使い慣れた環境のままコード決済が利用できる点は、他の決済サービスにはない大きなアドバンテージとなります。
また、2万円を超える高額決済への対応や、モバイルSuicaとモバイルPASMO間での残高の相互送金・受取が可能になる点も画期的です。これは2つの交通系ICアプリがシームレスにつながる初めての取り組みとなります。
さらに、オンライン決済への展開やモバイルオーダー、地域限定バリューなど、多様な決済シーンへの対応が予定されています。
商標登録出願中、改名の可能性は?
JR東日本によると、teppayは現在商標登録出願中です。ネット上では「今ならまだ変えられるのでは」「正式リリース前に再検討すべき」という意見も出ていますが、商標登録の手続きが進んでいる以上、改名の可能性は低いと見られています。
ただし、サービス開始まで約1年の猶予があるため、利用者からのフィードバックを受けて何らかの調整が行われる可能性は残されています。
利用者が取るべき行動
現時点では試作段階のため、正式リリースまでに仕様が変更される可能性があります。決済音の扱いについて意見がある方は、JR東日本の公式サイトやSNSを通じてフィードバックを送ることで、より使いやすいサービスの実現に貢献できるでしょう。
まとめ:teppayの今後の展望
teppay(テッペイ)は、ネーミングや決済音をめぐって賛否両論を呼んでいますが、その背景には「ブランド認知」と「利用者の快適性」という2つの価値のバランスを取る難しさがあります。
ネーミングについては、商標登録出願中のため変更される可能性は極めて低く、JR東日本は「サービスの定着を通じて理解を求める」方針です。PayPayの事例を見ても、当初の違和感は時間とともに薄れる可能性が高いでしょう。
決済音については、利用者の声を受けて消音機能を実装する方向で調整が進んでいます。最終的な仕様は2026年の正式リリース時に確定されますが、実装されれば公共の場での利用や、レジでの心理的ハードルは大幅に軽減されると予想されます。
あなたができること
teppayをより良いサービスにするため、意見がある方はJR東日本の公式サイトやSNS(Twitter/X公式アカウント)を通じてフィードバックを送ることができます。正式リリースまでまだ時間があるため、利用者の声が反映される可能性は十分にあります。
2026年秋のサービス開始まで、teppayがどのように進化していくのか、続報に注目です。
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