シニア世代のスマホ事情 2025年最新版
先日、70代の母から連絡がありました。「スマホの使い方がわからなくて困っている」という内容でした。私の周りでも同じような声をよく耳にします。しかし実際のデータを見ると、意外な事実が明らかになりました。
今や60歳以上の約9割がスマホを所有している時代です。それでも多くの方が「使いこなせていない」と感じているのはなぜでしょうか。この記事では、2025年11月に発表された最新調査データをもとに、シニア世代のスマホ事情を徹底解説します。
出典:NTTドコモ モバイル社会研究所「2025年シニア調査(3月24日・8月28日発表)」、MMD研究所「2025年10月シニアのスマートフォン・フィーチャーフォンに関する調査(11月19日発表)」、ハルメク生きかた上手研究所「2025年6~8月デジタルデバイスに関する意識・実態調査」ほか
驚きの普及率!シニアのスマホ所有状況
データ出典:モバイル社会研究所「2025年シニア調査」
2025年の調査によると、60歳以上の約89%がスマホを所有しています。特に60代では94%と、ほぼすべての方がスマホユーザーとなっています。
10年前には69%だったガラケー所有率は、わずか7%まで減少しました。つまり、シニア世代の主流はすでにスマホに移行しているということです。
年代別に詳しく見ると、70代は約84%、80代前半でも約68%がスマホを利用しています。高齢になっても、3人に2人以上はデジタル機器を日常的に使っているのです。
端末の傾向:専用機からの脱却
興味深いのは、いわゆる「シニア向けスマホ」のシェアが減少傾向にあることです。AndroidやiPhoneなど一般的なスマホを選ぶシニアが増加しており、家族と同じ機種を使うことでサポートを受けやすくする工夫も見られます。
なぜガラケーを使い続けるのか
7%の人が選ぶ理由
ガラケー利用者は少数派になりましたが、彼らには明確な理由があります。
最も多いのは「使い慣れている」という声です。長年使ってきた操作方法を変えることへの抵抗感は、想像以上に大きいものです。物理ボタンの感触、数字キーでの入力、これらは長年の習慣として身についています。
また、月々の料金がスマホより安い点も見逃せません。通話とメールだけで十分という方にとって、ガラケーは経済的な選択肢です。バッテリーの持ちも良く、充電の手間が少ないのも魅力の一つです。
意外な活用シーン
興味深いのは、PCやタブレットと併用している方が増えている点です。ネットやSNSはPCで楽しみ、外出時の連絡手段としてガラケーを残すという使い分けです。
企業の現場作業員や工場などでは、耐久性や音声通話の明瞭さからガラケーが重宝されています。落下や水濡れに強く、現場環境でも安心して使えるのです。
スマホ利用者の本音と課題
スマホを持っていても、「使いこなせていない」と感じている方は70代で約6割、80代では約7割にのぼります(2024年8月調査)。特に次のような課題を抱えています。
| 困りごと | 具体的な内容 | 影響度 |
|---|---|---|
| タッチ操作 | タップ、スワイプがうまくできない | 高 |
| 専門用語 | ログイン、アカウント、クラウドなどが理解しづらい | 高 |
| セキュリティ | 詐欺や個人情報漏洩への不安 | 高 |
| サポート不足 | 約半数が他者の支援を必要としている | 高 |
解決方法の変化に注目
ハルメク生きかた上手研究所の調査によると、興味深いデータがあります。スマホの疑問を「人に聞く・尋ねる」と答えた方は2023年の71.6%から55.1%へ減少しました。一方で「自分で探す」は大幅に増加しています(2025年6~8月調査)。
これは、シニア世代が徐々に自己解決能力を高めている証拠です。ただし70代では依然として67%が人に頼る傾向があり、年代による差も見られます。
セキュリティ対策:安心してスマホを使うために
シニアを狙った詐欺被害が増加しています。フィッシング詐欺やなりすまし電話には特に注意が必要です。
実際の被害例として、「宅配便の不在通知を装ったSMS」や「銀行を名乗る電話でパスワードを聞き出す手口」があります。以下の対策を必ず実施しましょう:
- 迷惑メールフィルターを必ず設定する(各キャリアで無料提供)
- 知らない番号からの電話は出ない、かけ直さない
- URLをクリックする前に必ず送信元を確認する
- パスワードや暗証番号は絶対に誰にも教えない
- セキュリティアプリを導入する(ウイルスバスター、ノートン等)
不審なメッセージや電話を受けたら、まず家族や警察(#9110)に相談してください。一人で判断せず、誰かに確認することが被害防止の鉄則です。
スマホのメリット
- 家族との連絡が簡単(LINE、ビデオ通話)
- 健康管理アプリで日々の記録が可能
- 写真や動画を手軽に撮影・共有
- 地図アプリで迷わず目的地へ
- ネットショッピングで買い物が便利に
スマホの課題
- 操作方法が複雑で覚えるのが大変
- パスワード管理が難しい
- 画面が小さく見づらい場合がある
- 料金プランの理解が困難
- セキュリティへの不安が常にある
シニアに最適なスマホの条件
高齢者がスマホを選ぶ際、重視すべきポイントがあります。
画面と表示の見やすさ
5.5インチ以上の大画面が推奨されます。文字やアイコンを大きく表示できる機能、コントラスト調整が可能な端末を選びましょう。
操作のシンプルさ
メニューがわかりやすく、通話、メール、カメラなど必要な機能がすぐに使えることが大切です。シンプルモードを搭載した機種なら、初心者でも迷いません。
サポート体制の充実
購入後の操作サポートやトラブル対応が充実していることは、安心してスマホを使う上で欠かせません。
多くの通信会社や自治体では無料のスマホ教室を開催しています。例えば:
- ドコモショップの「ドコモスマホ教室」(基本操作から写真撮影まで)
- auの「スマホ・ケータイ安全教室」(詐欺対策も含む)
- 地域の公民館や図書館でのシニア向けスマホ講座
オンラインでは、各社のサポートサイトやYouTubeの公式チャンネルで24時間いつでも学習できます。
通信会社選びのポイント
MMD研究所の2025年10月10~14日実施調査によると、シニア世代がメインで契約している通信会社の第1位はドコモで28.3%です。続いてワイモバイル、auと続きます。
乗り換え検討先として人気なのは楽天モバイルで28.4%。料金の安さが最大の理由です。
選ぶ理由の上位は「通信料金が安い」32%、「ちょうどよい料金プラン」26.3%と、価格面が最も重視されています。
最近の傾向として、単なる料金の安さだけでなく、データ容量の選択肢の豊富さや、通話品質の良さも重要視されるようになっています。特に、家族間での通話が多い場合は、同じキャリア内での無料通話サービスを活用する方も増えています。
※意外なことに、ポイント還元や通信速度の速さは、シニア層ではあまり重視されていません。
AI活用の新しい動き:シニアの課題を解決する最強の味方
2025年6~8月に実施されたハルメク生きかた上手研究所の調査で注目すべき変化があります。ChatGPTなどのAI検索を利用した経験がある人が前年比7.9ポイント増えて9.4%になりました。
まだ少数派ですが、AIを相談相手として活用する方が徐々に増えています。実際の活用例を見てみましょう。
- 「Geminiで料理のレシピから株式投資まで、いろいろなことを教えてもらっている」(63歳)
- 「歴史のことから薬の飲み合わせまで質問している」(63歳)
- 「自分の悩みを相談している」(64歳)
- 「昔飼っていた犬の絵を描いてもらった」(72歳)
なぜAIがシニアの救世主になるのか
AIは、シニアが抱える「専門用語の壁」や「タッチ操作の苦手意識」を乗り越える最強のツールです。
音声で質問すれば、文字を打つ必要がありません。「この薬とこの薬は一緒に飲んでいいの?」「近くの整形外科はどこ?」と話しかけるだけで、即座に答えが返ってきます。
また、複雑な設定や操作方法も、AIに聞けば丁寧に教えてくれます。家族に何度も同じことを聞くのは気が引ける、そんな時にAIは24時間いつでも付き合ってくれる頼もしい存在です。
次世代の検索:話す、撮る、聞く
検索方法の主流は依然として「文字で検索」が93.4%を占めています(ハルメク調査)。しかし、新しい技術への挑戦も始まっています。
特に注目すべきは、音声検索と画像検索の組み合わせです。例えば:
- Googleレンズ:植物や料理の写真を撮るだけで名前がわかる
- 音声アシスタント:「OK Google、今日の天気は?」と話すだけで検索完了
- 生成AI:複雑な質問でも、会話形式でわかりやすく答えてくれる
文字入力が苦手なシニアにとって、次に来るトレンドは確実に「話す、撮る」による検索です。この流れに早めに慣れておくことで、スマホがさらに便利な道具になります。
おすすめのAIツール(2025年版)
シニアでも使いやすいAIツールをいくつかご紹介します:
- ChatGPT(無料版あり):何でも相談できる万能アシスタント
- Googleアシスタント:Androidスマホに標準搭載、音声操作が簡単
- Siri(iPhone):「Hey Siri」と呼びかけるだけで起動
- LINE AIアシスタント:LINEアプリ内で気軽に質問できる
いずれも基本機能は無料で使えます。まずは「今日の天気は?」など簡単な質問から始めてみましょう。
スマホを快適に使うためのチェックリスト
- 毎日少しずつスマホに触れる習慣をつける(1日10分でOK)
- 指紋認証や顔認証を設定してログインを簡単に(設定→セキュリティ)
- 音声入力を活用して文字入力の負担を減らす(マイクアイコンをタップ)
- シンプル画面モードを設定する(設定→ディスプレイ→簡単モード)
- わかりやすい入門書を手元に置く(書店の「シニア向けスマホ本」コーナー)
- 家族や友人に気軽に質問できる関係を作る(恥ずかしがらずに聞く)
- 無料のスマホ教室に参加する(ドコモ、au、ソフトバンク各ショップで開催)
- 基本アプリから始める:通話、LINE、地図、カメラ、天気の5つを使いこなす
- カメラで日常を記録する習慣をつける(孫の写真、料理、風景など)
まとめ:デジタル時代を楽しむために
シニア世代のスマホ所有率は約9割に達し、デジタル機器は生活に欠かせないツールとなりました。しかし「使いこなせていない」という声も多く聞かれます。
大切なのは、自分のペースで少しずつ慣れていくことです。すべての機能を使いこなす必要はありません。まずは以下の基本機能から始めてみてください:
- 通話:お気に入りの連絡先を登録して、ワンタップで電話
- LINE:家族とのメッセージや写真の共有に最適
- 地図アプリ:目的地を入力するだけで道案内してくれる
- カメラ:思い出を記録し、すぐに家族に送れる
- 天気アプリ:今日の天気や週間予報をサッと確認
AIの音声検索や画像検索も、文字入力が苦手な方の強い味方です。「話すだけ」「撮るだけ」で情報が手に入る時代がすでに来ています。
周囲のサポートを受けながら、焦らず楽しみながらスマホと付き合っていく。それが長く快適に使い続ける秘訣です。デジタル時代を一緒に楽しんでいきましょう。
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