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はっさー
こんにちは、はっさーです
社会人から看護師になり今に至ります。楽しみながらブログ奮闘中です!

「国保」2つの大改正を総点検!お金持ちは負担増、子育て世代は負担減の全情報

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【自営業・フリーランス必見】国保の保険料改定:2026年度の上限引き上げと2027年からの子育て軽減拡大

【自営業・フリーランス必見】国保の保険料改定:2026年度の上限引き上げと2027年からの子育て軽減拡大

「また保険料が上がるの?」毎年送られてくる納付書を見て、ため息をついた経験はありませんか。自営業やフリーランスとして働く方々にとって、国民健康保険の保険料は家計を圧迫する大きな要因の一つです。

2026年度から2027年度にかけて、国民健康保険制度に2つの大きな変更が予定されています。まず2026年度から保険料の上限額が110万円に引き上げられ、続いて2027年4月からは子育て世帯への軽減措置が高校生年代(18歳になる年度末まで)に拡大されます。この記事では、これらの改正があなたの家計にどのような影響を与えるのか、具体的な金額とともに解説していきます。

最新情報を確認してください

この記事の情報は、2024年11月27日に厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会で了承された内容に基づいています。2027年4月からの子育て軽減措置の拡大は、2025年の通常国会での関連法案成立が前提となります。実際の施行内容や保険料の詳細は、お住まいの自治体や厚生労働省の公式発表をご確認ください。保険料は市町村によって異なるため、正確な金額は各自治体の窓口でお尋ねください。

今回の改正で何が変わるのか

国民健康保険制度には、時期の異なる2つの改正が予定されています。2026年度からの保険料上限額の引き上げと、2027年4月からの子育て世帯への軽減措置拡大です。これらは、医療費増加への対応と少子化対策という、異なる政策目的を持つ改正です。

改正1:2026年度からの保険料上限額引き上げ

保険料の年間上限額が、2025年度の109万円から2026年度には110万円に引き上げられます。これは5年連続の引き上げとなります。内訳を見ると、主に医療分の上限額が引き上げられています(73万円→75万円)。重要なポイントとして、今回の引き上げ分は後期高齢者医療制度への支援金には充てられません。これは過去4年間の引き上げとは異なる点で、国保財政の基盤強化が主な目的となっています。

改正2:2027年4月からの子育て支援拡大

現在は未就学児のみが対象となっている均等割保険料の軽減措置が、高校生年代(18歳になる年度末まで)に拡大されます。この措置は、2025年の通常国会に関連法案が提出され、法案成立後、2027年4月からの適用が予定されています。対象者は現在の約50万人から約180万人に増加する見込みです。

2026年度から

上限110万円
2025年度の109万円から引き上げ

2027年4月から

高校生まで
18歳年度末まで軽減対象

対象者数の増加

約180万人
現在の50万人から大幅増

子育て世帯への軽減措置の詳細

現在、未就学児(小学校入学前の6歳まで)のみが対象となっている均等割保険料の軽減措置が、高校生年代(18歳になる年度末まで)に拡大されます。均等割とは、世帯内の国保加入者数に応じて加算される保険料のことで、子どもが多い世帯ほど負担が重くなる仕組みです。

全国平均では、均等割部分の保険料は1人あたり年間約5万円です。この半分が国・都道府県・市区町村の公費で負担されるため、1人の子どもにつき年間約2万5千円の軽減となります(自治体によって1万5千円〜2万6千円程度の幅があります)。3人の子どもがいる世帯なら、年間約7万5千円の負担軽減です。

この軽減措置により、会社員の健康保険では扶養家族の保険料が発生しないのに対し、国保では子どもの人数分だけ保険料が加算されるという不公平感が、一定程度緩和されることになります。

保険料の仕組みを理解する

国民健康保険の保険料は、多くの方にとって複雑でわかりにくいものです。ここでは、保険料がどのように計算されているのか、基本的な仕組みを解説します。

保険料を構成する要素

国保の保険料は複雑な構造をしています。大きく分けると「医療分」「後期高齢者支援金分」「介護保険料分」の3つから構成され、それぞれが「所得割」と「均等割」(自治体によっては「平等割」も)で計算されます。

保険料の種類内容対象者
医療分医療給付のための基本的な保険料全加入者
後期高齢者支援金分75歳以上の方の医療制度を支援するための保険料全加入者
介護保険料分介護保険制度のための保険料40歳から64歳まで

今回引き上げられる上限額110万円は、「医療分」と「後期高齢者支援金分」を合わせた部分の上限です。具体的な内訳は以下の通りです。

保険料の種類上限額対象年齢
医療分75万円全加入者
後期高齢者支援金分35万円全加入者
合算上限110万円全加入者
介護保険料分17万円40〜64歳
総合上限(40〜64歳)127万円40〜64歳

上限額の引き上げ(109万円→110万円)は、主に医療分の上限増加(73万円→75万円)によるものです。一方、後期高齢者支援金分の上限は36万円から35万円へと微減しています。

※後期高齢者支援金分の上限額は、2024年度の34万円から2025年度には36万円に引き上げられており、2026年度はそこから35万円へと微減する形となります。

保険料の計算方法

各保険料は、以下の2つ(または3つ)の要素で計算されます。

計算要素内容計算方法
所得割前年の所得に応じて計算される部分所得 × 料率(自治体により異なる)
均等割加入者の人数に応じて加算される部分加入者数 × 均等割額
平等割1世帯あたりの固定額(一部自治体のみ)世帯ごとに一定額

会社員の健康保険との違い

会社員が加入する健康保険では、扶養家族の保険料は発生しません。しかし国民健康保険では、子どもの人数分だけ保険料が加算されるため、子育て世帯の負担が大きくなっています。この不公平感を是正するのが、今回の軽減措置拡大の狙いです。

具体的なケースで見る負担の変化

実際にどれくらいの金額が変わるのか、いくつかの世帯パターンで試算してみましょう。重要な前提として、現在(2024年時点)の軽減措置は未就学児のみが対象です。つまり、小学生以上の子どもは軽減対象外となっています。保険料は自治体によって大きく異なるため、ここでは全国平均の数値(均等割1人あたり年間約5万円)を使用します。

ケース1:フリーランス夫婦と子ども2人(小学生と中学生)の世帯

年収500万円の場合

  • 改正前(2024年時点):小学生・中学生ともに軽減対象外のため、子ども2人分の均等割は満額の約10万円
  • 改正後(2027年4月以降):2人とも軽減対象となり、半額の約5万円に
  • 年間約5万円の負担減

ケース2:自営業夫婦と子ども3人(小学生、中学生、高校生)の世帯

年収700万円の場合

  • 改正前(2024年時点):3人全員が軽減対象外のため、子ども3人分の均等割は満額の約15万円
  • 改正後(2027年4月以降):3人全員が軽減対象となり、半額の約7万5千円に
  • 年間約7万5千円の負担減

※高校生は18歳になる年度末(3月31日)までが対象となります。

上限額引き上げの影響を受ける世帯

子育て世帯への支援が拡大される一方で、2026年度から保険料の上限額が2025年度の109万円から110万円に引き上げられます。これは5年連続の引き上げとなり、高所得者層の負担増加を意味します。

過去の引き上げとの重要な違い

今回の引き上げには、過去4年間とは異なる重要なポイントがあります。過去4年間の引き上げ分は、その全部または一部が後期高齢者医療制度への支援金に充てられていましたが、今回の引き上げ分は支援金には充てられません。これは、国保財政そのものの基盤強化を目的とした措置です。

上限に達する所得の目安

保険料が上限に達するのは、おおよそ年収1,000万円前後の世帯です。ただし、自治体によって料率が大きく異なるため、地域によっては年収600万円程度で上限に達するケースもあります。上限額での負担は、収入に対して約10〜11%という高い水準です。

特に自営業者やフリーランスの方にとって、社会保険料の負担は経営上の大きな課題となります。会社員の場合は事業主が保険料の半分を負担しますが、国保では全額が自己負担となるため、実質的な負担感はさらに大きくなります。

子育て世帯への影響(プラス面)

  • 高校生まで軽減対象が拡大され、教育費負担の重い時期に支援が届く
  • 複数の子どもがいる世帯ほど効果が大きい
  • 自治体独自の軽減措置と併用できる場合がある
  • 少子化対策として継続的な支援が期待できる

高所得世帯への影響(マイナス面)

  • 上限額の引き上げにより、さらなる負担増となる
  • 自営業者やフリーランスに負担が集中する構造は変わらない
  • 5年連続の引き上げで、将来的な負担増への不安が高まる
  • 会社員との不公平感は解消されない

自分の保険料を確認する方法

保険料は自治体によって大きく異なります。例えば、同じ所得・家族構成でも、東京23区と地方都市では年間数万円から十数万円の差が生じることもあります。正確な金額を知るには、以下の方法で確認しましょう。

保険料確認のチェックリスト

  • お住まいの市区町村のホームページで保険料シミュレーションを利用する
  • 国民健康保険課の窓口で直接相談する(所得証明書を持参)
  • 毎年送付される納付通知書で確認する
  • 軽減措置の適用条件を確認する(所得制限がある場合も)
  • 自治体独自の減免制度がないか問い合わせる

自治体による保険料の違い

国民健康保険の保険料は、各自治体が独自に料率を設定しています。そのため、同じ年収でも居住地によって保険料が大きく異なるのが実情です。

例えば、年収400万円の単身世帯の場合、年間保険料が30万円台の自治体もあれば、50万円を超える自治体もあります。引っ越しや移住を検討している方は、保険料の違いも考慮に入れると良いでしょう。特に、東京都内でも23区と市部では料率が異なり、負担額に差が生じます。

保険料が高いと感じたら

保険料の負担が重く感じる場合、いくつかの軽減・減免制度があります。ただし、多くの制度は申請が必要です。自動的には適用されないため、積極的に情報を集めることが大切です。

法定軽減措置(低所得者向け)

所得が一定基準以下の世帯には、均等割と平等割が自動的に軽減されます。軽減割合は所得に応じて7割・5割・2割の3段階があり、申請は不要です。

申請による減免制度

災害や失業などで収入が大きく減少した場合は、減免制度を利用できる可能性があります。対象となる条件は自治体によって異なりますが、以下のようなケースが該当することが多いです。

  • 災害(火災、地震、風水害など)により住宅や家財に大きな被害を受けた
  • 事業の廃止や失業により収入が著しく減少した
  • 病気や負傷により長期間働けなくなった

これらの減免制度は、必ず自治体の窓口に相談し、申請手続きを行う必要があります。

制度の背景にある課題

今回の改正は、国民健康保険制度が抱える構造的な問題を浮き彫りにしています。少子高齢化が急速に進む日本では、子育て支援の強化と医療費増加への対応という、相反する要請にどう応えるかが問われています。

国保財政の厳しい現実

国民健康保険の加入者は、高齢者や自営業者が中心です。会社員が定年退職後に国保に加入するケースも多く、医療費がかかる年代が集中しているため、1人あたりの医療費は他の保険制度より高くなっています。

さらに、年金生活者や低所得の自営業者が多いため、保険料収入は伸び悩んでいます。その結果、支出が収入を大きく上回る構造的な赤字が続いており、国や都道府県からの公費投入に依存せざるを得ない状況です。

課題現状影響
高齢化の進展加入者の平均年齢が上昇1人あたり医療費が増加
所得水準の低下年金生活者や低所得者が多い保険料収入が伸び悩む
未納問題保険料の徴収率が100%に達しない財政基盤が不安定
自治体間格差保険料が最大2倍以上の差居住地による不公平

今後の見通しと私たちができること

国民健康保険制度は、今後も改革が続くと予想されます。少子高齢化が進む中、持続可能な制度設計が求められています。

制度改革の方向性

厚生労働省は、都道府県単位での財政運営を進めています。これにより、市町村間の保険料格差を縮小し、より安定した運営を目指す方針です。また、医療費の適正化に向けて、予防医療や健康づくりの取り組みも強化されています。

マイナ保険証とデジタル化の進展

2024年12月以降、従来の健康保険証の新規発行が原則終了し、マイナンバーカードを保険証として利用する「マイナ保険証」への移行が進んでいます。これにより、医療機関での受付がスムーズになり、薬の重複処方防止や医療費の適正化が期待されています。

また、オンライン資格確認システムの導入により、保険料の未納状況の把握が容易になり、徴収率の向上も見込まれています。こうしたデジタル化は、制度の持続可能性を高める重要な取り組みとなっています。

加入者として意識したいポイント

  • 定期的な健康診断を受け、病気の早期発見に努める
  • かかりつけ医を持ち、適切な受診を心がける
  • ジェネリック医薬品の利用を検討する
  • 保険料の納付期限を守り、制度の安定運営に協力する
  • 軽減措置や減免制度について正しい知識を持つ

まとめ:変化を正しく理解し、賢く対応する

2026年度からの保険料上限額引き上げと、2027年4月からの子育て世帯への軽減措置拡大。この2つの改正は、タイミングも目的も異なります。高所得者層には新たな負担増となる一方、子育て世帯には実質的な支援が届くことになります。

重要なのは、この変化を正しく理解し、自分の世帯にどのような影響があるかを把握することです。保険料は自治体によって大きく異なります。まずはお住まいの市区町村のホームページで情報を確認するか、国民健康保険課の窓口に相談してみてください。利用できる軽減措置や減免制度を見逃さないことが、家計を守る第一歩です。

そして何より、私たち一人ひとりが健康に気を配り、適切な医療機関の受診を心がけることが、医療費の適正化につながります。マイナ保険証の活用などデジタル化にも積極的に対応しながら、未来の世代のためにも、今できることから始めていきましょう。

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