【Google論文】AIへの指示を2回コピペで正答率97%に!Gemini 2.0で実証された衝撃テク
「AIが条件を見落とした」「何度説明しても理解してくれない」そんな経験はありませんか?実は、情報抽出や選択式問題など特定のタスクで、同じ指示を2回繰り返すだけでAIのうっかりミスが劇的に減るという驚きの研究結果が発表されました。難しい技術は一切不要、今日から使える実践テクニックです。
重要:この記事で紹介する手法は、2025年12月17日にGoogle Researchが発表した査読前論文(arXiv:2512.14982)に基づいています。実験データは2025年2月から3月にかけて収集されました。この手法は推論を必要としない情報抽出タスクで特に効果を発揮し、すべてのタスクで万能というわけではありません。
プロンプト反復って何?驚きのシンプルさ
Google Researchが発見した「Prompt Repetition(プロンプト反復)」とは、AIへの指示文をそのままコピー&ペーストして2回続けて入力するだけの方法です。
たったこれだけの操作で、AIの正答率が大幅に向上することが実証されました。特別なプログラミングスキルも、複雑な設定も必要ありません。
実験結果が示す衝撃の数字
2025年2月から3月にかけて実施された実験では、最新のGemini 2.0を含む主要AIモデルで顕著な効果が確認されました。
NameIndexタスクの正答率
(従来21.33%から向上)
統計的に有意な改善
(悪化はゼロ)
Claude, DeepSeekなど
主要AIで効果を確認
なぜ2回書くだけで賢くなるのか?
その秘密は、AIの文章の読み方にあります。
AIと人間の読み方の違い
私たち人間は文章を読むとき、全体をざっと見てから細部を理解したり、前後を行き来しながら確認したりできます。しかしAI(大規模言語モデル)は、左から右へ一方通行で順番に処理します。
つまり、文章の途中を読んでいる時点では、まだ後ろに書かれている重要な条件を知りません。そのため「背景情報→質問」なのか「質問→背景情報」なのかという並び順だけで、見落としが発生してしまうのです。
2回繰り返すことで起きる変化
プロンプトを2回繰り返すと、2回目を読み始めた時点で、1回目の内容全体がすでにAIの記憶に入っている状態になります。
これは例えるなら、説明書を見ながら作業するのではなく、一度説明書を全部読んでから作業するような状態です。全体像を把握した上で細部を処理できるため、条件の取りこぼしが大幅に減るのです。
「ただ長くすればいい」わけではない
ここで重要なのは、単に入力を長くしても効果はないという点です。研究チームは、プロンプト反復と同じ長さになるように「.(ピリオド)」で埋める「Padding(パディング)」という対照実験も行いました。
結果は明確でした。意味のない文字で入力を長くしても正答率は改善しませんでした。効果があるのは「同じ内容をもう一度読ませる」こと自体であり、長さではないことが証明されたのです。
どんな場面で効果があるのか
この手法が特に効果を発揮するのは「推論を必要としない、情報を正確に読み取るタスク」です。論文では「non-reasoning tasks(推論を明示しないタスク)」と呼ばれています。
| タスクの種類 | 効果 | 具体例 |
|---|---|---|
| 情報抽出タスク | 非常に高い | 長いリストから特定位置の要素を探す |
| 選択式問題(options-first) | 非常に高い | 選択肢が先に提示され、その後に問題文が来る形式 |
| 一般的な選択式問題 | 高い | 複数の選択肢から条件に合うものを選ぶ |
| 条件付き作業 | 中〜高 | 複数の制約を守りながら文章を作成 |
| 推論タスク | 限定的 | 段階的に論理を組み立てる問題(効果が小さい) |
特に注目すべきは「options-first(選択肢優先)形式」での改善です。これは選択肢が先に提示され、その後に問題文が来る配置で、AIが1回目の読み取りだけでは文脈を揃えにくい構造です。論文では、この形式で特に誤答が出やすく、プロンプト反復によって大きく改善したことが報告されています。
重要なポイント:「Think step by step(段階的に考えて)」のような推論を促す指示を使う場合、この手法の効果はほとんど出ません。すべてのタスクで必ず効くわけではないことを理解しておきましょう。
メリットとデメリットを正直に
メリット
- やり方が超シンプル(コピペだけ)
- 専門知識が一切不要
- 回答速度は多くの場合変わらない
- 主要なAIモデルで幅広く効果を確認
- 悪化するケースはゼロ
デメリット
- 入力文字数が2倍になる
- API利用時のコストが増加
- 推論タスクでは効果がほとんど出ない
- タスクやモデルによって効果の大きさは異なる
- 非常に長い入力では一部モデルで待ち時間増加
- 長文(例:本1冊分)を2回繰り返すと、AIが扱える入力上限(コンテキストウィンドウ)を超えるリスク
実務での活用シーン
特に効果的:データ抽出作業、レギュレーションチェック、ECサイトの商品情報整理、長いドキュメントからの特定情報検索など、「正確に読み取ること」が重要で、推論を必要としない作業で威力を発揮します。
効果が限定的:創作活動、アイデア出し、複雑な論理展開など、「じっくり考える」ことが重要なタスクや、「Think step by step」のような推論を促す指示を使う場合は、この手法の効果が小さくなる傾向があります。
実践!明日から使える活用法
- AIが条件を見落としたと感じたら、まず指示を2回繰り返してみる(推論タスクを除く)
- 特に「禁止事項」や「制約条件」は2回書くと効果大
- Gemini 2.0 FlashやGPT-4o miniなど軽量モデルで特に顕著な効果
- 3回繰り返すとさらに改善する場合もある(特にリスト検索系タスクで効果大)
- 「選択肢が先に来る形式(options-first)」では特に効果が大きい
- 推論モデル(OpenAI o1など)や推論を促す指示では効果が小さくなる傾向
- 意味のない文字で埋めても効果なし、内容の繰り返しが重要(Padding実験で実証済み)
- プロンプトが非常に長い場合、2回繰り返すと入力上限を超える可能性に注意
具体的な使用例
さらに効果を高める:3回繰り返しの検証結果
論文では、プロンプトを3回繰り返す(×3)実験も行われました。結果は興味深いものでした。
特に「NameIndex」や「MiddleMatch」といった、リストから特定の条件に合う要素を見つけるタスクでは、3回繰り返すことで2回よりもさらにスコアが向上することが確認されました。
ただし、すべてのタスクで3回が最適というわけではありません。タスクの種類や複雑さによって、2回で十分な場合もあれば、3回でさらに改善する場合もあります。コストとのバランスを考えて試してみることをおすすめします。
注意すべきポイント
この手法は推論を必要としないタスク(non-reasoning tasks)で特に効果を発揮します。「Think step by step(段階的に考えて)」のような推論を促す指示と併用すると、効果が小さくなる傾向があります。
また、API経由で利用している場合、入力トークン数が2倍になるためコストも約2倍になる点に注意が必要です。生成される回答の長さは変わらないため、出力トークンのコストは増えません。
待ち時間については、多くの場合ほぼ変わりませんが、非常に長いプロンプトを使う場合、一部のモデル(特にAnthropicのClaudeシリーズ)では待ち時間が増加する可能性があることが論文で報告されています。
まとめ:今日から試せる無料の改善策
Google Researchの研究が明らかにしたのは、AIは賢いけれど「人間ほど一読で全体を把握できない」という事実です。だからこそ、情報を正確に読み取るタスクでは、同じ指示をもう一度見せるだけでミスが減るのです。
ただし、すべてのタスクで万能というわけではありません。推論を必要とする複雑な問題や創造的な作業では効果が限定的です。また、モデルやタスクの種類によって効果の大きさは異なります。まずは「AIが条件を見落としている」と感じた場面で、Ctrl+CとCtrl+Vを試してみてください。あなたのAI活用が改善するかもしれません。
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