大学入学共通テスト不正行為の巧妙化と厳罰化【2025年最新事例】
2025年度(令和7年度)大学入学共通テストでは、1月18日・19日の2日間で約49万人が受験し、4人が不正行為により全科目失格となりました。大学入試センターの公式発表によると、机への書き込み、試験開始前の解答、指示無視などの事例が確認されています。
本記事では、2022年のスマートフォン不正、2024年の早稲田大学スマートグラス事件など、公的機関が発表した事実に基づき、最新の不正事例、試験運営側の対策、そして受験生が知るべき重要事項を解説します。
重要:不正行為が発覚した場合、全科目の成績が無効となり、場合によっては警察への被害届提出や刑事告訴の対象となります。
2025年1月18-19日実施:共通テスト不正4件の詳細(大学入試センター発表)
(2025年1月)
2025年度に確認された不正行為の内訳
2025年1月18日・19日に実施された共通テストでは、以下の不正行為が確認されました(大学入試センター発表、1月19日午後10時現在)。
北海道(1人):1月19日の「数学②」試験中、机に数学の公式が書き込まれているのを試験監督が確認。事前に準備した不正行為と判断されました。
高知県(1人):1月18日の「英語(リスニング)」で、「解答はじめ」の指示より前にICプレーヤーを動かして解答を開始。フライングによる不正です。
福井県(1人):1月18日の「地理歴史・公民」で「解答やめ」の指示後にマークシートへの記入を継続。
大阪府(1人):1月19日の「情報」で「解答やめ」の指示後にマークシートへの記入を継続。
これらの行為はいずれも受験案内で明確に禁止されており、4人全員が2日間の全科目の成績が無効となりました。
過去の大規模不正事件(2022-2024年)
2022年1月15日:スマートフォン組織的カンニング事件(大学入試センター発表)
大阪府の女子大学生が、共通テストの試験中に上着の袖にスマートフォンを隠して問題を動画撮影し、リアルタイムで外部の協力者に送信していました。協力者は問題を解いて解答を送り返し、受験生はそれをカンニングペーパーとして使用していました。
この事件では、受験生だけでなく協力した大学生も捜査対象となり、組織的な不正として大きな社会問題となりました。
2024年2月16日:早稲田大学スマートグラス不正事件(警視庁発表)
2024年2月、早稲田大学の一般入試(基幹・創造・先進理工学部)で、18歳の男子受験生がメガネ型のスマートグラスを着用して試験に臨みました。このデバイスには小型カメラが搭載されており、普通のメガネと見分けがつきにくい外見でした。
受験生はこのスマートグラスで英語、数学、化学・物理の問題用紙を撮影し、画像をスマートフォンに転送。さらにX(旧ツイッター)を通じて複数の人物に送信し、解答を不正に入手していました。
重要:この事件の発覚の決定打は「解答を依頼された外部協力者の一人が早稲田大学に通報した」ことです。SNSで知り合った「協力者」は決して味方ではなく、通報されるリスクが極めて高いことを示しています。その後、2月21日の商学部受験時に大学職員がスマートグラスを確認し、警視庁に通報しました。
この受験生は偽計業務妨害罪で書類送検され、受験した全ての入試結果が無効となりました。
不正行為が発覚し続ける背景要因
| 不正の背景 | 具体的な要因 |
|---|---|
| 技術の進化 | スマートグラス、小型カメラ、無線イヤホンなど、目立たないデジタル機器が入手しやすくなった |
| プレッシャーの増大 | 第一志望校への強いこだわり、浪人への恐怖、親の期待などが過度なストレスに |
| 軽い気持ち | 「バレないだろう」「一回くらい大丈夫」という安易な考え |
| 倫理観の低下 | SNSで不正情報が拡散され、罪の意識が薄れる環境 |
特に注目すべきは、不正を行った受験生の多くが「第一志望に落ちたくない」「親を失望させたくない」という強い不安から、通常では考えられない行動に出ているという点です。
試験運営側が取っている対策
実施されている対策
- 試験開始前にスマホ等を机上に出させ、電源オフを確認してカバンに収納
- スマートグラス、スマートウォッチを禁止物品として明記
- 監督者による巡回強化と不審行動の監視
- 受験案内で不正行為の具体例を詳しく説明
- 警察との連携体制を強化
課題として残る点
- 電波遮断装置は高額で導入が進まない
- 新型デバイスへの対応が後手に回る
- 全試験会場での統一的な監視は困難
- 受験生のプライバシーとのバランス
- 技術的イタチごっこの継続
大学入試センターは電波遮断装置の導入を検討しましたが、以下の理由で実現に至っていません。
- 全国651か所の試験会場に設置するには多額の費用が必要(試算で数億円規模の初期投資と運用コスト)
- 電波法上の制約:電波遮断装置の使用には総務大臣の免許が必要で、緊急通報(110番・119番)への影響など法的・技術的課題が多い
- 周辺施設や一般市民への電波妨害リスク
意図的な不正だけでなく「不注意」も失格対象
試験中に以下の物を使用したり、身につけているだけで不正行為となります。実際に使っていなくても、持っているだけで全科目失格です。
- スマートフォン、携帯電話(電源を切っても机上やポケットに入れていると不正)
- スマートグラス、スマートウォッチ
- 電子辞書、電卓機能付き時計
- イヤホン(耳に装着しているだけで不正。リスニング用ICプレーヤー専用イヤホン以外は全て禁止)
- 定規、分度器、コンパス(数学でうっかり机に出したまま失格となる事例が多発)
- 英文字や地図がプリントされた服
特に注意:過去には数学の試験後にシャープペンシルケースに入れ忘れた定規が机上に残っていたため失格となった事例があります。試験開始前の持ち物確認を徹底してください。
※補聴器など医療上必要な機器は、事前に大学入試センターへの申請が必要です。無断使用は不正行為とみなされます。
受験生と保護者が今すぐできる対策
- 試験前日に持ち物を一緒にチェックし、禁止物品がないか確認する
- スマートウォッチや多機能時計は避け、シンプルなアナログ時計を選ぶ
- 英文字や地図柄の服は着用せず、無地かシンプルな制服で臨む
- 「受験上の注意」を必ず熟読し、不明点は事前に問い合わせる
- 不安やプレッシャーを感じたら、家族や先生に相談する環境を作る
- 不正行為のリスクと代償について、親子で話し合う時間を持つ
不正行為の重すぎる代償
一度の過ちが、あなたの人生に取り返しのつかない傷を残します。
即座に失うもの
受験した全科目の成績が無効になります。たとえ不正を行ったのが1科目だけでも、2日間すべての試験が採点されません。
さらに重要なのは、共通テストの成績を利用する全ての大学(国公立・私立)への出願資格を失うという点です。その年度の受験機会が完全に失われ、それまでの努力が一瞬で水の泡になります。
社会的信用の喪失
偽計業務妨害罪などで刑事告訴される可能性があります。報道されれば、氏名や学校名が公になることもあり、家族にも多大な迷惑がかかります。
将来への影響
就職活動時の身元調査で発覚する可能性があり、資格試験の受験制限を受けることもあります。一生消えない「経歴の汚点」として残り続けます。
心理的ダメージ
罪悪感、後悔、自己嫌悪に長期間苦しむことになります。本来の実力を発揮する機会を自ら放棄したという事実は、人生の大きな後悔として残ります。
最後に:自分の力で勝ち取る合格こそが本物
共通テストは確かに厳しい試験です。不安やプレッシャーに押しつぶされそうになることもあるでしょう。しかし、不正行為という選択肢は、あなたの未来を破壊する最悪の選択です。
もし今、不安で押しつぶされそうなら、まず周りの信頼できる大人に相談してください。一人で抱え込まないでください。
自分の力で積み重ねた努力の先にある合格だけが、あなたに本当の自信と誇りを与えてくれます。たとえ第一志望でなくても、正々堂々と受験した結果は、あなたの人生の確かな基盤となります。
試験当日は、これまで頑張ってきた自分を信じて、持てる力を全て出し切ってください。あなたの努力は決して裏切りません。公正な方法で勝ち取った合格の喜びこそが、人生最高の宝物になるのです。
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