年代別キャッシュレス決済完全ガイド|あなたに最適な支払い方法は?
スーパーのレジで財布を探してモタモタ。後ろに並ぶ人の視線が痛い。そんな経験、ありませんか?
実は今、日本人の7割以上がQRコード決済を使っています。でも、年代によって使い方は大きく異なるのです。
この記事では、20代から60代まで各年代に最適なキャッシュレス決済方法を徹底解説。あなたのライフスタイルに合った支払い方法が必ず見つかります。
この記事について
本記事は2024年末から2025年初頭にかけて実施された各種調査データ(MMD研究所、経済産業省、一般社団法人キャッシュレス推進協議会、株式会社インフキュリオン等)に基づいています。キャッシュレス決済のポイント還元率やキャンペーン内容は頻繁に変更されます。最新情報は各サービスの公式サイトでご確認ください。
日本のキャッシュレス決済、今どうなってる?
2024年から2025年にかけて、日本のキャッシュレス決済事情は大きく変化しています。まずは最新の統計データから見ていきましょう。
QRコード決済利用率
18~69歳スマホ所有者対象
(MMD研究所 2025年1月調べ)
クレジットカード利用率
依然トップの利用率
(インフキュリオン調査)
決済金額シェア
QRコードは約8.6%
(経済産業省 2023年実績)
調査によると、18歳から69歳のスマホ所有者の約72%がQRコード決済を利用しています(MMD研究所 2025年1月調査)。これは5年前の調査と比較すると大幅な増加です。
※この数値は「スマートフォンを所有している18~69歳」が対象です。スマホ非所有者や70代以上は含まれていないため、全世代の利用率とは異なります。
しかし、ここで重要なポイントがあります。利用者数ではQRコード決済が7割を超えていますが、決済金額ベースで見るとクレジットカードが圧倒的なのです。
利用者数と決済金額の違いを理解しよう
QRコード決済の利用者は確かに多いのですが、実際の決済金額で比較すると全く違う景色が見えてきます。経済産業省が発表した2023年のデータによると、キャッシュレス決済金額全体における構成比は以下の通りです。
- クレジットカード:約83%(圧倒的シェア)
- QRコード決済:約8.6%(利用者は多いが金額は少ない)
- 電子マネー:約8.4%
この違いは何を意味するのでしょうか。日本人の多くが、少額決済はQRコード、高額決済はクレジットカードという賢い使い分けをしているのです。コンビニでの買い物はPayPay、家電製品の購入はクレジットカードといった具合です。
コロナ禍をきっかけに、現金を直接手渡すことへの抵抗感が高まったことが、キャッシュレス化を加速させました。しかし、現在では単なる感染対策ではなく、利便性やポイント還元というメリットが利用継続の主な理由となっています。
年代別:あなたに合った決済方法はコレだ
年代によって最適なキャッシュレス決済方法は大きく異なります。まずは全体像を表で確認しましょう。
| 年代 | おすすめ決済方法 | 平均保有現金額 | 重視するポイント | 使い方の特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 20代~30代 | QRコード(PayPay)+ クレジットカード併用 | 1,000円~5,000円程度 | スピード・ポイント還元・投資連携 | 日常はQR・大きな買い物はクレジットカード |
| 40代~50代 | クレジットカード中心 + QRコード | 10,000円~20,000円程度 | 経済圏・金額による使い分け | 高額はクレジットカード・少額はQRコード |
| 60代以上 | クレジットカード + 交通系IC | 10,000円~30,000円程度 | わかりやすさ・安心感 | 慣れたクレジットカード・電車はIC |
※平均保有現金額は複数の調査を参考にした概算値です。個人差があります。
20代~30代:スマホ完結型が主流
若年層の特徴は、スマートフォン一台で全てを完結させたいという志向です。財布を持ち歩かない人も増えています。
この年代に最適なのは、PayPayなどのQRコード決済とクレジットカードの組み合わせです。具体的な使い分けは以下の通りです。
- QRコード決済:コンビニ・飲食店・日用品(数百円~数千円)
- クレジットカード:ネットショッピング・家電・旅行(1万円以上)
- 友人間での割り勘はQRコード決済のアプリ内送金機能
- 公共料金や月額サブスクはクレジットカード自動引き落とし
2025年の重要トレンド:新NISAとの連携
この世代のクレジットカード選びで最も重要なのが「新NISA」との相性です。三井住友カード(Vポイント)や楽天カードなど、投資信託の積立でポイントが貯まるカードをメインにするのが2025年のスタンダードです。
積立投資で毎月ポイントが貯まるため、長期的には数万円分の差が生まれます。クレジットカードを選ぶ際は、必ず新NISA対応かどうかを確認しましょう。
実際の調査では、20代~30代の多くが銀行口座と紐づけてチャージ不要で使用しています。残高を気にせず使えるという手軽さが支持されているのです。
また、クレジットカードにQRコード決済を紐づけることで、QRコード決済のポイントとクレジットカードのポイントを二重取りできるテクニックも人気です。
PayPay利用者への重要な注意点
PayPayを使う場合、ポイント還元を最大化するにはPayPayカードが必須です。2024年以降、他社クレジットカードとの連携ではポイント付与率が大幅に下がっています。PayPayをメインで使うなら、PayPayカードとのセット利用を検討しましょう。
40代~50代:クレジットカード中心のバランス型
40代から50代は、決済金額の大部分をクレジットカードで処理する世代です。財布には1万円から2万円程度の現金を入れている人が最も多く、全体の約37%を占めています(家計調査等より)。
この年代の賢い使い分けパターンは以下の通りです。
- メイン決済:クレジットカード – スーパー・百貨店・ネット通販・公共料金
- サブ決済:QRコード – コンビニ・自販機・キャッシュレス専門店
- 緊急用:現金 – 現金のみ対応店・冠婚葬祭
特に楽天カードと楽天ペイ、またはdカードとd払いの組み合わせが人気です。高校生の親世代を対象にした調査では、約37%が楽天経済圏を意識しており、楽天市場での買い物、楽天カード決済、楽天ペイ利用でポイントを効率的に貯めています(MMD研究所 2025年7月調査)。
Vポイント経済圏の台頭
2024年春にTポイントとVポイントが統合し、「Vポイント」が誕生しました。三井住友カード(Olive含む)は、対象コンビニや飲食店で最大7%還元など、若手社会人や効率重視の方に注目されています。ポイント経済圏を検討する際は、楽天・PayPay・ドコモ・auに加えて、Vポイントも選択肢に入れましょう。
クレジットカードは月々の利用明細が自動記録され、家計管理がしやすいというメリットもあります。40代以降は家族の支出管理が重要になるため、この機能が重宝されています。
60代以上:安心・安全が最優先
シニア層では依然として現金派が多いものの、徐々にキャッシュレスへの移行も進んでいます。この年代が重視するのはわかりやすさとセキュリティです。
おすすめの移行ステップは以下の通りです。
- ステップ1:クレジットカード – 長年使い慣れた安心感・月1回の明細確認で把握しやすい
- ステップ2:交通系ICカード – カードをかざすだけ・操作不要で簡単
- ステップ3:QRコード決済 – 慣れてきたら挑戦・サポート充実のau PAYやd払いから
60代以上の方には、生活に密着したカードがおすすめです。例えば、イオンカード(スーパーで割引)、大人の休日倶楽部カード(JR利用者向け)など、日常的に使う場所で特典があるカードを選ぶと使いやすいでしょう。
モバイルSuicaやPASMOなら、アプリを開く必要もなくスマホをかざすだけで決済完了。電車だけでなく、駅ナカのコンビニやカフェでも使えるため、徐々にキャッシュレスに慣れることができます。
サポート体制が充実しているau PAYやd払いは、店頭でのサポートも手厚く、不明点をすぐに解決できます。特にドコモショップやauショップは全国にあるため、困った時にすぐ相談できる安心感があります。
人気サービス徹底比較:どれを選ぶべき?
決済金額で見る賢い使い分け術
ここで重要な事実をお伝えします。QRコード決済の利用者は約72%もいますが、決済金額で見るとキャッシュレス全体の約8.6%に過ぎません(経済産業省2023年実績)。一方、クレジットカードはキャッシュレス決済金額の約83%を占めています。
これは何を意味するのでしょうか。日本人の多くが、金額によって決済方法を使い分けているということです。
| 購入金額 | おすすめ決済方法 | 理由 |
|---|---|---|
| ~1,000円 | QRコード決済・交通系IC | 素早く・ポイントも貯まる |
| 1,000円~10,000円 | QRコード決済またはクレジットカード | 店舗や状況に応じて選択 |
| 10,000円以上 | クレジットカード | 利用明細で管理しやすい・購入補償充実 |
つまり、コンビニでの飲み物はPayPay、家電量販店での冷蔵庫購入はクレジットカードという使い分けが一般的なのです。高額商品はクレジットカードの方が購入補償やポイント還元額も大きくなります。
主要サービスの特徴比較
| サービス名 | 利用率(概算) | 主な特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| PayPay | 約77% | 使える店舗が最多・操作が直感的 ※PayPayカードで還元率アップ | 初心者~上級者まで全世代(特にソフトバンクユーザー) |
| 楽天ペイ | 約49% | 楽天ポイントが貯まる・楽天市場連携 | 楽天サービス利用者・楽天経済圏活用者 |
| d払い | 約33% | NTTドコモ運営・補償充実・信頼性高い | ドコモユーザー・安心重視派 |
| モバイルSuica | ― | かざすだけ決済・アプリ起動不要 | 電車通勤者・シニア層・初心者 |
| au PAY | ― | サポート体制が手厚い・店頭相談可能 | auユーザー・初心者・高齢者 |
| 三井住友カード(Vポイント) | 急上昇中 | 対象店舗で最大7%還元・スマホタッチ決済 | 効率重視の若手・社会人 |
※利用率はMMD研究所など複数の調査を参考にした概算値です。調査時期や対象により数値は変動します。
圧倒的な利用率を誇るのはPayPayです。約8割近い人が使用しており、使える店舗の多さと操作のシンプルさが支持されています。
一方で、経済圏を意識する人には楽天ペイがおすすめです。高校生の親世代を対象にした調査では、約37%が楽天経済圏を意識しており、楽天ポイントを最も活用しているという結果が出ています(MMD研究所調査)。
キャッシュレス決済のメリット・デメリット
メリット
- レジでの支払いが圧倒的に速い(平均10秒以内)
- ポイント還元で実質割引になる
- 小銭を持ち歩く必要がない
- 利用履歴が自動で記録される
- 友人との割り勘が簡単
- キャンペーンでお得に買い物できる
デメリット
- スマホのバッテリー切れで使えなくなる
- 通信障害時に決済不能
- 使いすぎる危険性がある
- 現金のみ対応の店で困る
- セキュリティリスクがゼロではない
- 高齢者には操作が難しい場合も
利用者の約56%が「主にキャッシュレス、現金はもしもの時用」という使い方をしています。完全キャッシュレスではなく、緊急時用に5千円から1万円程度の現金を持ち歩くというスタイルが主流です。
バッテリー切れ対策
「スマホのバッテリー切れ」はキャッシュレス決済の最大の弱点です。対策として、モバイルバッテリーを常に持ち歩く、交通系ICカードの物理カード版を予備で持つ、緊急用に少額の現金を入れておく、などの備えをしておくと安心です。
初心者が陥りがちな失敗と対策
キャッシュレス決済を始めたばかりの人がよく経験する失敗について、対策とともに紹介します。
失敗例1:チャージ金額を入れすぎて残高管理が面倒に
対策:最初は銀行口座と紐づけてチャージ不要にするか、少額から始める
失敗例2:複数のQRコード決済アプリを入れて混乱
対策:まずは1つのサービスに絞って使い慣れる
失敗例3:ポイント目当てで不要なものまで購入
対策:毎月の予算を事前に決めておく
ライフスタイル別:最適な使い方ガイド
通勤・通学が多い人
電車やバスを頻繁に利用する場合、モバイルSuicaやPASMOが最適です。改札をスマホでタッチするだけで通過でき、定期券の購入もアプリ内で完結します。
さらに駅ナカの店舗でも使えるため、朝のコーヒーや帰りの買い物もスムーズです。
ネットショッピングが中心の人
楽天市場やAmazonをよく使う方には、楽天ペイの活用がおすすめです。楽天経済圏を活用することで、ポイント還元率を最大限に高められます。
実店舗での支払いも楽天ペイで行えば、さらにポイントが貯まりやすくなります。
家族で使いたい人
PayPayは家族間送金機能が充実しています。高校生の子どもへのお小遣いもアプリで送金できるため、現金を手渡す必要がありません。
調査によると、送金経験のある高校生の約75%が家族間送金を利用しています(MMD研究所 2025年7月調査)。親世代では82%以上が家族への送金経験があります。
今日から始める5つのステップ
- 自分の生活スタイルと支出金額に合ったサービスを選ぶ(少額中心ならQRコード、高額ならクレジットカード重視)
- まずはクレジットカード1枚とQRコード決済1つに絞る
- QRコード決済アプリをダウンロードして本人確認を完了させる
- 最初は1000円程度の少額チャージから始める(またはクレジットカード連携)
- コンビニなど失敗の少ない場所で試してみる
セキュリティ対策は万全に
キャッシュレス決済で気になるのがセキュリティ面です。以下の対策を必ず実施しましょう。
- スマホには必ず画面ロックを設定する
- 決済アプリにも独自のパスワードを設定
- 生体認証(指紋・顔認証)を活用する
- 公共のWi-Fiでは決済を避ける
- 定期的に利用履歴をチェックする
不正利用時の補償制度について
ほとんどのサービスには不正利用時の補償制度があります。
d払い:年間100万円まで補償(条件あり)
au PAY:不正利用の被害を補償(条件あり)
PayPay:24時間365日のサポート体制、不正利用の被害補償あり
ただし、利用者側の過失(パスワードを他人に教える、スマホを放置するなど)がある場合は補償対象外になることがあります。規約を必ず確認しましょう。
現金はいくら持ち歩くべき?
キャッシュレス時代でも、現金をゼロにするのはリスクがあります。調査結果を見ると、多くの人が1万円から2万円程度を財布に入れていることがわかりました。
この金額設定には理由があります。
- 通信障害などの緊急時に対応できる
- 現金のみ対応の店でも困らない
- 冠婚葬祭の急な出費にも対応可能
- 医療費など高額支払いの一時対応ができる
おすすめは、1万円札1枚と5千円札1~2枚、そして千円札数枚という組み合わせです。これで大抵の状況に対応できます。
まとめ:金額で使い分ける、これが2025年の賢い決済術
キャッシュレス決済は、もはや特別なものではありません。約72%の人が日常的にQRコード決済を使用し、クレジットカードは依然として78%という高い利用率を維持しています。
重要なのは、決済金額に応じて最適な方法を選ぶことです。少額決済はQRコードでスピーディーに、高額決済はクレジットカードで安全に。この使い分けが日本人の賢いキャッシュレス活用法なのです。
利用者数では7割を超えるQRコード決済ですが、決済金額ベースでは約8.6%。つまり、ほとんどの人が現金・クレジットカード・QRコード決済を状況に応じて使い分けています。
まずは1つのQRコード決済アプリと信頼できるクレジットカード1枚から始めてみましょう。最初は1000円程度の少額決済から試してみてください。
そして必ず、万が一のための現金も1~2万円は持ち歩くこと。この三位一体が、2025年の最も賢いキャッシュレス活用法です。
あなたも今日から、金額に応じた賢い決済生活を始めてみませんか?
参考リンク・最新情報
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