こんにちは!今日は少し真面目な話題になりますが、皆さんの健康や安全に関わる大切な情報をお届けします。
2022年の医療事故データについて、どのような事故が多いのか、事故の影響はどれほどなのか、そして事故に関わった医療従事者の職種について、詳しく解説していきます。普段、医療機関で何が起こっているのかを知ることで、少しでも安心して医療を受けられるようになることを願っています。
第1章:2022年に最も多い医療事故とは?
まず、2022年に報告された医療事故の種類について見てみましょう。
全体で5,313件の医療事故が報告されていますが、その中で最も多いのは「治療・処置」に関する事故です。このカテゴリーには、手術中のミスや処置の誤りが含まれます。
以下の表は、事故の種類とその件数、割合を示したものです。
引用:医療事故情報収集等事業 2022年年報
事故の種類 件数 割合 薬剤 410 7.7% 輸血 13 0.2% 治療・処置 1,724 32.4% 医療機器等 150 2.8% ドレーン・チューブ 417 7.8% 検査 249 4.7% 療養上の世話 1,653 31.1% その他 697 13.1% 合計 5,313 100%
このデータからも明らかに、最も多いのは「治療・処置」に関する事故で、全体の32.4%を占めています。次に多いのは「療養上の世話」に関する事故で、全体の31.1%を占めています。
この二つのカテゴリーが、医療事故の大半を占めていることがわかります。
医療事故の背後には様々な要因がありますが、一つの共通点は、医療従事者の過密スケジュールや疲労、ストレスです。医師や看護師は、日々多くの患者に対応しなければならず、その中でミスが起こることもあります。
医療従事者は、みな日々緊張感を持って業務を行っていると思うのですが、1年間でこれだけの医療事故が起きていることにびっくりしますよね。
第2章:事故の程度とその影響
医療事故の程度は、患者の健康にどれだけ影響を与えたかを示す重要な指標です。2022年のデータを元に、事故の程度について見ていきましょう。
引用:医療事故情報収集等事業 2022年年報
事故の程度 件数 割合 死亡 425 8.0% 障害残存の可能性がある(高い) 545 10.3% 障害残存の可能性がある(低い) 1,524 28.7% 障害残存の可能性なし 1,470 27.7% 障害なし 1,171 22.0% 不明 178 3.4% 合計 5,313 100%
この表を見ると、「障害残存の可能性がある(低い)」事故が最も多く、全体の28.7%を占めています。次に多いのは「障害残存の可能性なし」の事故で、全体の27.7%です。一方で、死亡に至った事故も425件報告されており、全体の8.0%を占めています。
事故の程度に関しては、深刻な影響を及ぼすものから軽微なものまで様々です。
特に注意が必要なのは、障害が残る可能性が高い事故や死亡事故です。これらの事故は、患者とその家族に大きな影響を与えます。医療現場では、こうした事故を防ぐための対策が常に求められていますが、それでも完全に防ぐことは難しいのが現実です。
第3章:当事者の職種とその影響
最後に、医療事故に関わった医療従事者の職種について見ていきましょう。2022年のデータによれば、以下の職種が関与していたことが報告されています。
引用:医療事故情報収集等事業 2022年年報
当事者職種 報告数 医師 3,505 歯科医師 78 看護師 2,945 准看護師 6 薬剤師 65 臨床工学技士 28 助産師 38 看護助手 16 診療放射線技師 46 臨床検査技師 29 管理栄養士 1 栄養士 3 調理師・調理従事者 1 理学療法士(PT) 46 作業療法士(OT) 13 言語聴覚士(ST) 2 衛生検査技師 0 歯科衛生士 5 歯科技工士 0 その他 61 合計 6,888
この表からも分かるように、最も多く関与しているのは「医師」であり、3,505件の報告があります。次に多いのは「看護師」で、2,945件の報告がされています。医師と看護師が、医療事故の大部分を占めていることがわかります。
医療現場は多くの専門職が協力して成り立っています。そのため、各職種がどのように連携し、事故を未然に防ぐかが重要な課題です。
医師や看護師は、患者に直接関わる時間が多いため、事故のリスクも高くなります。医療従事者らの負担を減らし、サポートする仕組みを整えることが必要ですよね。
また、医療事故が発生した際には、当事者だけでなくチーム全体で問題を共有し、改善策を考えることが重要です。医療従事者同士のコミュニケーションを活発にし、情報を共有することで、事故の再発を防ぐことができます。
まとめ
2022年の医療事故データを分析すると、「治療・処置」に関する事故が最も多く、全体の32.4%を占めています。その次に「療養上の世話」に関する事故が31.1%と続いています。また、事故の程度に関しては、「障害残存の可能性がある(低い)」と「障害残存の可能性なし」が多くを占めています。
さらに、当事者の職種では「医師」と「看護師」が大部分を占めていることが明らかになりました。僕も看護師として、このデータを見て今まで以上に気を引き締めて医療業務に携わらないといけないと感じました。
医療事故を減らすためには、医療従事者一人ひとりが自分の役割を再認識し、より一層の注意を払うことが重要です。また、患者とのコミュニケーションを大切にし、安全な医療提供に努めることが求められます。
僕も患者の家族側としての立場を何度か経験していますが(看護師になる前)、医療従事者の大変さを理解し、協力関係を築くことの大切さを実感しました。例えば、治療に関する説明を受けた際には、自分が理解できるまで質問をすることが重要です。そして、医師や看護師の指示に従い、自分自身の健康管理にも責任を持つようにしましょう。
医療事故は避けられないこともありますが、予防と対策を講じることでその数を減らすことが可能です。例えば、医療機器の点検を徹底することや、複数の医療従事者が確認を行うダブルチェック体制を導入することが挙げられます。また、医療従事者の教育やトレーニングを強化し、事故のリスクを減らすための知識と技術を高めることも重要です。
医療従事者と患者・ご家族が一丸となって努力することで、より安全な医療環境を実現できると思います。
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