東京23区ゴミ有料化で家計はどう変わる?多摩地域との差と今すぐできる対策
年末の大掃除でたくさん出たゴミ袋を見て、ふと思いました。「これが全部有料になったら、いくらかかるんだろう」と。2025年10月、東京都が「東京の資源循環及び廃棄物処理に係る施策の方向性(中間とりまとめ案)」を公表し、同年12月27日には小池都知事がFNNのインタビューで23区の家庭ゴミ有料化について「区民に行動変容を促していきたい」と述べたことで大きな反響を呼びました。物価高の今、さらなる負担増に不安を感じる方も多いでしょう。この記事では、有料化でどれくらい家計に影響が出るのか、多摩地域の実例をもとに具体的な数字で解説します。
出典:FNNプライムオンライン(2025年12月27日配信)ほか、東京都公式資料に基づく
重要なお知らせ
2025年12月末時点で、東京23区の家庭ゴミ有料化はまだ正式決定していません。現在は都が各区に検討を促している段階です。実際の導入は、各区が独自に判断するため、全区一斉ではなく区ごとに異なる可能性があります。実施時期や料金は今後の各区での協議で決まります。一部の専門家や報道では実施は早くても2030年前後ではないかとの見方もありますが、公的に時期が決まっているわけではありません。
現状:東京都と23区の検討状況
なぜ今、ゴミ有料化なのか
最終処分場が限界に近づいている
東京都の小池都知事が有料化に言及した最大の理由は、23区が共同で利用している東京湾の新海面処分場について、都の公開資料に基づく試算では残余年数がおおよそ50年から60年程度と見込まれているためです。ただし、この見通しはゴミ量の増減や技術の変化によって変わりうる点には注意が必要です。東京湾の埋め立て処分場は、船舶の運航上これ以上拡張できない状況にあります。新しい処分場を作るのは、周辺住民の合意や環境への影響を考えると非常に困難です。
※清掃一部事務組合統計より
※都の公開資料に基づく試算
※環境省統計(世界的にも高水準)
一人暮らし世帯の増加でゴミが増えている
人口が減ればゴミも減ると思われがちですが、実は逆です。小池都知事も指摘するように、一人暮らし世帯が増えるとゴミの量は増加します。個包装の食品や小分けの商品が増え、一人当たりの包装材が多くなるためです。
多摩地域の有料化実施例と効果
顕著な削減効果が出ている
東京都内でも、多摩地域の26市は約20年前からゴミ有料化を導入しています。東京都や環境省の公開統計(2022年度)によると、おおよそ次のような傾向があります。なお、23区と多摩地域では統計の取り方が異なる点にご注意ください。
| 地域 | 1人1日あたり排出量 | 統計の性格 |
|---|---|---|
| 東京23区 | 約700〜800グラム前後 | 家庭ごみ+事業ごみを含む |
| 多摩地域 | 約700グラム前後 | 主に家庭ごみ中心の統計 |
| 日野市 | 約600グラム | 10〜50万人都市の中で最上位クラス |
※地域別は各自治体の公表データに基づく目安です。23区は家庭ごみと事業ごみの合算、多摩地域は主に家庭ごみ中心の統計となっており、性格の異なる統計である点にご注意ください。家庭ごみに限れば多摩地域との差は縮まりますが、依然として多摩の方が少ない傾向にあります。
このデータから、有料化の導入がゴミ排出量の削減に一定の効果をもたらしている傾向が見られます。
八王子市では有料化後、長期的に見てゴミの総量が大きく減少したと報告されています。こうした事例は、有料化がゴミ削減の一つの手段として効果が期待できることを示唆しています。
実際にいくらかかる?多摩地域の料金
多摩地域では、自治体によって異なりますが、指定ゴミ袋を購入する方式が一般的です。
多摩地域の料金目安
- 多摩地域の市では、40リットル袋1枚あたりおおむね40円〜80円程度の価格設定が多く見られます
- 標準的な家庭では月500円〜1000円程度になるケースが多いと考えられます
- ゴミを減らす工夫次第で、負担をさらに抑えることも可能です
23区で導入された場合の家計への影響
4人家族の場合のシミュレーション
多摩地域の水準をもとに、23区で有料化された場合の家計への影響を試算してみましょう。
想定される月額負担(4人家族の場合)
週2回、40リットル袋を出す場合:
60円 × 2袋 × 4週 = 月480円〜960円
年間では:約5,760円〜11,520円
ただし、ゴミを減らす工夫次第で半額以下にすることも可能です。
賛否両論の声が続出
有料化に賛成の声
- 多摩はずっと有料なのに23区だけ無料は不公平
- ゴミ削減の意識が高まる良い機会
- 最終処分場を延命させるには必要
- 多くの自治体で、何らかの形の有料化が導入されている
有料化に反対・懸念の声
- 税金の二重取りではないか
- 物価高の中でさらなる負担増は厳しい
- 不法投棄が増える懸念(対策・監視が必要)
- 都の無駄遣いを先に見直すべき
「分別して出しても最終的には焼却しているなら、分別の意味は何なのか。住民に意識を持たせるためだけなら、やっている感を作る儀式ではないか」
今すぐできるゴミ削減の実践テクニック
紙類は資源ゴミとして分別
実は、燃えるゴミの中に多くの紙類が混ざっているのが現状です。メモ用紙、チラシ、ティッシュ箱、包装紙、トイレットペーパーの芯など、多くは「雑紙」として資源化できます。
プラスチックも分けて出す
菓子パンの袋、ボトルのラベル、マヨネーズの容器など、プラマークがついているものは資源です。分けるだけで燃えるゴミは大幅に減ります。
今すぐできるゴミ削減チェックリスト
- 紙類は雑紙として分別する(ティッシュ箱の取り出し口のビニールは外す)
- プラマークを確認して資源ゴミに出す
- 食品トレーはスーパーの回収ボックスへ
- 生ゴミの水分をしっかり切る
- 豆腐パックなどはハサミで平らにして容積を減らす
- マイバッグ・マイボトルを活用する
- 過剰包装の商品は避ける
企業の責任も問われている
過剰包装の見直しが必要
消費者からは、「半分はゴミを買っているような錯覚を覚える」という声も上がっています。スーパーの肉売り場の巨大なトレー、二重三重の包装など、販売側の責任も大きいのです。
「消費者に負担を求める前に、過剰包装の見直しを進めてほしい。プラスチック容器や二重三重の包装を減らせば、それだけでずいぶん違うはず」
日本のリサイクル率は意外と低い
世界と比べると遅れている面も
日本は分別大国というイメージがありますが、環境省の統計では、日本の一般廃棄物のリサイクル率はおおよそ2割前後(令和4年度実績で19.6%)で、実は他の先進国と比べて低めです。ドイツは5割を超える水準とされています。
※全国一般廃棄物処理実態調査(環境省 令和4年度)より
日本の焼却率は8割前後と、世界的にも非常に高い水準です。サーマルリサイクル(焼却によるエネルギー回収)が中心の処理体制ですが、焼却後の灰は最終処分場に埋め立てられるため、根本的な解決にはなりません。
参考資料・関連情報
公式資料・統計データ
- 東京都環境局「東京の資源循環及び廃棄物処理に係る施策の方向性」
- 環境省「一般廃棄物処理実態調査」(令和4年度)
- 東京二十三区清掃一部事務組合「事業概要」
- 各区の清掃・リサイクル関連ページ(お住まいの区の公式サイトをご確認ください)
お住まいの区の最新情報をチェック
ゴミ有料化の検討状況は区ごとに異なります。各区の公式サイトで最新情報を確認しましょう。
まとめ:今から準備を始めよう
東京23区のゴミ有料化は、まだ正式決定していませんが、東京都と各区で検討が進められています。導入される場合、各区が独自に判断するため、全区一斉ではなく区ごとに状況が異なる可能性があります。多摩地域の例を見れば、月500円〜1000円程度の負担で、ゴミを減らす工夫次第でさらに抑えることができると考えられます。
大切なのは、有料化の賛否だけでなく、今から少しずつゴミを減らす習慣をつけることです。紙類やプラスチックの分別、生ゴミの水切り、過剰包装を避けるなど、小さな積み重ねが家計と環境の両方を守ります。
現時点の試算で最終処分場が数十年後に満杯になるという見通しは、私たちの生活に直結する問題です。負担増を嘆くだけでなく、今できることから始めてみませんか。
最後までお読みいただきありがとうございます。↓↓のバナーをクリックして応援いただけると嬉しいです。














「ごみ清掃員としては有料化は賛成だが、物価高の中、生活者として賛成できない。ゴミを減らすことと無駄な税金を使うなは別々に考えることが大事」