ミン・ヒジン、法廷で涙の訴え
「地獄のようだった」HYBEとの株主契約めぐる訴訟で心境吐露
ソウル中央地方法院は11月27日、ミン・ヒジン前ADOR代表とHYBE間の株主契約解除時期の確認訴訟、およびプットオプション請求訴訟の3回目の弁論期日を開きました。ミン・ヒジン氏自らが出廷し、涙ながらに当時の心境を語りました。
法廷でミン氏は「私はお金より名誉と作品のクオリティが重要だ」と前置きした上で、「奴隷契約条項を入れられた。永久的な兼業禁止について大きな裏切りと怒りを感じた」と主張。NewJeansの東京ドームでのファンミーティング成功後に代表取締役を解任されたことについて、「地獄のようだったけれどNewJeansのために耐えた」と涙を流しながら訴えました。
また、ILLITのデビュー時の状況についても言及。「ILLITのデビューティーザー公開後、NewJeansメンバーの両親から『なぜうちの子がここにいないのか』という電話が来るほど似ていた」と述べ、社内での作品模倣行為に強い不満を示しました。バン・シヒョク議長に送ったメールでは「私を連れてきた理由は、私の作品を思いのままにコピーするためだったのか」という趣旨の内容を送ったことも明かしました。
争点となっているプットオプション(株式売却権)については、ミン氏側は「契約が解除されていない状態で行使したため代金請求権がある」と主張。一方HYBEは「昨年7月に株主間契約が解除されたため効力がない」と真っ向から対立しています。裁判所がミン氏の主張を認めた場合、HYBEは約260億ウォン(約27億円)の支払いが生じる可能性があります。
NewJeans敗訴、裁判所が「ADORとの専属契約は有効」と判断
メンバー側は即時控訴へ
ソウル中央地方裁判所は10月30日午前、ADORがNewJeansのメンバー5人を相手取り提起した専属契約有効確認訴訟において、「2022年4月21日に結ばれた専属契約は有効である」との判決を言い渡しました。裁判所は訴訟費用もNewJeans側が負担すると決定しました。
裁判所は判決理由として、「ミン・ヒジン氏がADOR代表取締役を解任されたという事情だけでは、マネジメントの空白が発生したり、ADORに遂行能力がないと見るのは難しい」と説明。さらに「ADORがミン・ヒジン氏に代表取締役の職を保障することが専属契約上の重大な義務とは見なせない」と判断しました。
これを受けてADORは声明を発表し、「裁判所は当社がマネジメント会社としての義務に違反した事実はなく、信頼関係が破綻したと装い専属契約から逃れようとする試みは許容されるべきではないと判断した」と説明。「正規アルバムのリリースなどの活動に向けた準備を終えており、アーティストとの協議を通じてファンの元へ戻ることができるよう最善の努力を尽くす」と今後の活動について言及しました。
一方、NewJeans側の法律代理人である法務法人世宗は、「裁判所の判断を尊重するが、すでにADORとの信頼関係が完全に破綻している現在の状況でADORに復帰し、正常な芸能活動を続けていくのは不可能だ」との立場を表明。メンバーたちは第一審判決に対して直ちに控訴するとし、法廷紛争は続く見通しです。
NewJeans(ニュージーンズ)の未来を左右する法廷闘争
2025年10月判決を前に知っておくべきこと
あなたがNewJeans(ニュージーンズ)の音楽を心から愛しているなら、今まさに彼女たちが直面している状況を正しく理解する必要があります。2025年10月30日、ソウル中央地裁はADORとの専属契約が有効であるとの判決を言い渡しました。しかしメンバー側は即時控訴を表明し、法廷闘争は新たな段階へと進みます。この記事では、複雑な法的紛争の全体像と、今回の判決が持つ意味を分かりやすく解説します。
なぜNewJeansは法廷に立たされているのか
2024年4月25日、当時ADOR代表だったミン・ヒジン氏が開いた記者会見は、K-POP業界に衝撃を与えました。彼女は涙ながらに、親会社HYBEがNewJeans(ニュージーンズ)の活動を妨害し、コンセプトを他グループに盗用させたと訴えました。この会見を起点として、芸能界最大級の法的紛争が始まったのです。
問題の核心は単純ではありません。HYBEは「ミン氏がADORの経営権を奪おうとした」と主張し、ミン氏は「NewJeansの価値を守るために戦った」と反論しました。そして2024年8月、ミン氏はADOR代表を解任されます。
メンバーたちはこの解任を受けて、2024年11月に専属契約の解除を通知しました。彼女たちの主張は明確でした。「ミン・ヒジンという創造性の源を失った会社とは、もう信頼関係を築けない」。一方ADORは即座に反論し、「代表の解任は契約解除の正当な理由にはならない」として訴訟を提起したのです。
紛争の主要な出来事タイムライン
2024年4月25日:ミン・ヒジン氏が記者会見でHYBEを批判
2024年8月:ミン氏がADOR代表を解任される
2024年11月:NewJeansメンバーが専属契約解除を通知
2025年3月:裁判所がADORの仮処分申請を認容
2025年9月11日:2回目の調停実施も短時間で合意に至らず
2025年10月中旬:複数の韓国メディアがミン氏の新会社「OOAK」登記を報じる(一次資料は確認中)
2025年10月30日:ソウル中央地裁が第一審判決言い渡し、ADOR勝訴/NewJeans側は即時控訴へ
裁判所は今どう判断しているのか
3月の仮処分決定が示す方向性
2025年3月21日、ソウル中央地裁はADORが申請した「企画会社の地位保全および広告契約締結などの禁止」の仮処分を認めました。この決定は重要な意味を持っています。
法廷手続には5人のメンバーが出席し、差別的待遇に関する主張が示されたと報じられています。しかし報道要旨によれば、裁判所は専属契約の重大な義務違反を示す証拠が不十分であるとして、仮処分を認容したとされています。メンバー側が主張した複数の契約解除理由は、この仮処分段階では裁判所に認められなかったと報じられています。
この決定により、NewJeansは法的な最終判断が下されるまで、独自の芸能活動を行うことができない状況に置かれました。ファンが待ち望む新曲も、コンサートも、すべてが宙に浮いた状態です。
警察の判断との矛盾
興味深いことに、2025年夏時点でも、HYBEが主張した業務上背任などの刑事告発は、直ちに起訴手続きには進んでいないと報じられています。ただし、捜査自体は続いており、最終的な判断は検察側に残っています。
この刑事告発の動向と、民事裁判での仮処分決定は、法的には別の次元の問題です。しかし、刑事手続きの進展状況は、10月30日の本案判決を考える上で一つの参考材料となる可能性があります。
ミン・ヒジン新事務所「OOAK」が意味するもの
2025年10月16日前後に、ミン・ヒジン氏が新しい芸能事務所「OOAK」を設立したと複数の韓国メディアが報じました(一次資料は今後確認予定)。この会社名は一般的に「One Of A Kind(唯一無二)」を意味すると解釈されています。
報道によれば、事務所の事業目的には芸能人マネジメント代行、音楽制作・流通、公演イベント企画などが含まれているとされます。所在地はソウル江南区新沙洞近郊と伝えられています。
ミン・ヒジンがSNSで示したメッセージ
彼女は自身のSNSで、「OOAK」のロゴや手書きのイラストを公開しました。そこには彼女独特の感性とセンスが表れています。多くのファンや業界関係者は、この投稿を「NewJeansが判決で勝訴した場合に備えた準備」と解釈していますが、公式な発表ではありません。
10月30日判決で考えられる3つのシナリオ
| シナリオ | 可能性 | NewJeansへの影響 |
|---|---|---|
| シナリオ1:NewJeans完全勝訴 | 低〜中 | ミン・ヒジン氏と新事務所で再出発可能。HYBEの影響力から解放される |
| シナリオ2:ADOR完全勝訴 | 中〜高 | ADORへの復帰を迫られる。ミン氏との決別か、控訴して戦い続けるかの選択 |
| シナリオ3:一部認容判決 | 中 | 両者に何らかの妥協を促す判断。和解交渉が再開される可能性 |
商標権という見えないハードル
勝訴シナリオで多くのファンが見落としがちなのが、商標権の問題です。K-POP業界では、グループ名、ロゴ、ファンダム名、さらには楽曲タイトルに至るまで、多くの知的財産権がマネジメント会社によって登録されています。
過去の事例を見ると、契約解除後に元のグループ名を使用できなくなったケースは少なくありません。メンバーが勝訴してADORから独立したとしても、「NewJeans」という名前で活動を続けるには、ADORまたはHYBEとの間で商標使用許諾の交渉が必要になる可能性が高いのです。
これは単なる法的な問題ではなく、ファンとの絆にも関わります。3年間積み上げてきた「NewJeans」というブランド、世界中のファンが愛着を持つ「Bunnies」という名前。これらを失うことは、グループのアイデンティティの一部を失うことを意味します。
シナリオ1:NewJeans勝訴の場合
これらの複雑な要素を踏まえた上で、勝訴した場合のメリットとリスクを整理しましょう。
もしメンバーたちが勝訴すれば、彼女たちは法的にADORとの契約から解放されます。ミン・ヒジン氏の新事務所「OOAK」への移籍が現実のものとなる可能性があります。
この場合、NewJeansは創造性の源であるミン氏と再び手を組み、HYBEの影響を受けにくい環境で音楽活動を続けられる可能性があります。ファンが愛する独自の世界観を守りながら、新たなスタートを切ることができるかもしれません。
ただし、重要な問題が一つあります。「NewJeans」というグループ名や「Bunnies」というファンダム名などの商標権は、通常はマネジメント会社側が保有しています。つまり、契約から解放されても、これまでのグループ名を使い続けられない可能性があるのです。これは過去にも他のK-POPグループで見られた問題で、新しい事務所に移籍した際に改名を余儀なくされたケースがあります。
勝訴のメリット
- ミン・ヒジン氏との創造的協力関係の回復
- HYBEの企業戦略に縛られない自由な活動
- メンバーの意思を尊重した環境
- 独自のブランド価値の維持
勝訴のリスク
- グループ名「NewJeans」の商標使用権交渉の必要性
- 新事務所の資金力・ネットワークの不確実性
- 大手レーベルのサポート喪失
- 訴訟の長期化による活動空白の継続
シナリオ2:ADOR勝訴の場合
裁判所がADORの主張を認めた場合、メンバーたちは厳しい選択を迫られます。ADORに復帰してミン・ヒジン氏との決別を受け入れるか、控訴して最高裁まで争い続けるかの二択です。
しかし控訴を選べば、活動空白期間はさらに長引きます。世界中のファンが待ち続けているNewJeansの音楽を、どれだけ待たせることになるでしょうか。K-POPの激しい競争環境では、半年の空白でさえ致命的になりかねません。
敗訴でも可能なこと
- ADORでの活動再開で安定収入確保
- HYBEのグローバルネットワーク活用
- 法的紛争の早期終結
- ブランド価値の毀損回避
敗訴のデメリット
- ミン氏との協力関係の断絶
- メンバーの意思と異なる活動の強制
- 創造的自由の制限
- ファンからの信頼喪失リスク
シナリオ3:一部認容の判決
裁判所が双方の主張を部分的に認める判断を下す可能性もあります。例えば、「契約は有効だが、ADORは待遇改善の義務を負う」といった内容です。
この場合、両者は再び交渉のテーブルに着くことになるでしょう。和解の条件として、ミン・ヒジン氏を何らかの形でプロジェクトに関与させるといった妥協案が検討される可能性があります。
NewJeansの音楽が持つ価値
法廷闘争が続く中でも、NewJeansの音楽が持つ価値は揺るぎません。デビューからわずか3年で世界的な成功を収め、ストリーミングプラットフォームでも多くのリスナーを獲得しています。
2025年に米国の音楽メディア「ローリングストーン」が発表した「21世紀の偉大な楽曲TOP250」では、NewJeansの「Hype Boy」が選出されました。K-POPアーティストとしては、BTS、少女時代、BLACKPINKなどと並ぶ評価を受けています。
NewJeans(ニュージーンズ)の実績
ローリングストーン選出:「Hype Boy」が21世紀の偉大な楽曲TOP250入り(2025年発表)
K-POP史上の地位:BTS、少女時代、BLACKPINKなどと並ぶ評価
デビューからの期間:2022年7月デビュー、わずか3年でこの成果を達成
グローバルな影響力:世界的なストリーミングプラットフォームで高い人気を維持
これほどの実績を持つグループが、大人たちの権力争いによって活動を停止させられているのは、音楽業界にとっても大きな損失です。彼女たちの才能と、ファンの待望する音楽を考えれば、一刻も早い解決が求められます。
ファンとして今できること
あなたがNewJeans(ニュージーンズ)のファンなら、今この瞬間にできることがあります。それは正しい情報を持ち、冷静に状況を見守ることです。
情報に振り回されないために
SNSでは日々、様々な憶測や噂が飛び交います。しかし10月30日の判決が出るまでは、誰にも最終的な結論は分かりません。公式発表と信頼できるメディアの報道を基準に判断しましょう。
特に注意すべきなのは、一方の立場だけを極端に支持する情報です。この紛争には、HYBE側にもADOR側にも、そしてメンバー側にも、それぞれの言い分があります。複数の視点から状況を理解することが大切です。
メンバーを支える方法
法的な判断は裁判所に委ねるしかありませんが、ファンとしてできることはたくさんあります。彼女たちの楽曲を聴き続けること、SNSでポジティブなメッセージを発信すること、そして何より、どんな結果になっても応援し続ける姿勢を示すことです。
NewJeansの音楽を愛する世界中のファンの存在が、メンバーたちにとって最大の支えになります。活動が再開された時、すぐに戻ってこられる場所を用意して待つこと。それが今、ファンにできる最も重要なことではないでしょうか。
2. 公式発表と信頼できるニュースソースを確認する
3. SNSで応援メッセージを発信する
4. どちらの結果でも受け入れる心構えを持つ
5. 他のファンとポジティブなコミュニティを維持する
K-POP業界全体への影響
この紛争は、NewJeansとADORだけの問題ではありません。K-POP業界全体の構造的な課題を浮き彫りにしています。
芸能事務所とアーティストの力関係、クリエイターの権利保護、専属契約の在り方。これらの問題は、他の多くのグループや事務所にも共通するテーマです。今回の判決は、今後のK-POP業界における契約慣行に大きな影響を与える可能性があります。
もし裁判所がアーティスト側の権利を重視する判断を下せば、他の事務所も契約内容や待遇を見直さざるを得なくなるでしょう。逆にマネジメント会社の権限を強く認めれば、現在の構造が維持されることになります。
いずれにせよ、この事例は業界の転換点となる可能性を秘めています。NewJeansの未来だけでなく、次世代のK-POPアーティストたちの環境を決める重要な判決なのです。
・Reuters(2025年3月):ソウル中央地裁がADORの申請を認め、独自活動を差し止める仮処分を決定
・主要韓国メディア(2025年8-9月):調停不成立の報道、10月下旬に一審判決見込みとの報道要旨
・Rolling Stone(2025年発表):「21世紀の偉大な楽曲250」に「Hype Boy」選出
※免責事項:本記事は公開情報に基づく解説であり、判決確定までは内容が変更される可能性があります。最新情報は公式発表をご確認ください。
10月30日、新たな章が始まった
ソウル中央地裁は10月30日、ADOR側の訴えを認め、専属契約が有効であるとの判決を言い渡しました。しかしNewJeans側は即座に控訴を表明し、法廷闘争は控訴審へと続きます。
彼女たちの音楽を愛するファンとして、私たちができることは、どんな結果でも受け入れ、応援し続けることです。NewJeansの楽曲が持つ輝きは、法廷の判断で失われるものではありません。
世界中で待ち望んでいるファンがいる。ローリングストーンが認めた才能がある。そして何より、音楽を愛する5人のメンバーがいる。それが何よりの希望です。
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